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「有機農産物 収穫体験バスツアー」アフターリポート

お知らせ

令和6(2024)年1月31日に開催された、有機農産物の収穫体験バスツアーについてご報告します。今回の参加対象者は熊本で飲食店を営む方々。10店舗・17名の参加者が、宇城市不知火町で30年以上にわたり有機農業に取り組む『肥後あゆみの会』代表の澤村輝彦さんのハウスを訪れ、ミニトマト(品種:アイコ)の収穫体験を行いました。



案内役を務めた澤村さんは、「本当においしくて体と地球環境にいいもの」を真っ直ぐに追い求め、平成13年に同会を設立。地域循環を大切にし、近くで獲れる魚やカニ、牡蠣殻などをぬかに混ぜて作る「自家製ぼかし肥料」や、裏山に生えるタケノコや山菜から抽出した「天恵緑汁」など、土地の風土に合わせた肥料を使うのが特徴です。今でこそ有機農業のパイオニア的存在として全国に知られる有名人ですが、追い求める理想と結果がうまくつながるまで費やした歳月は20年!


「私が有機栽培を始めた30年前は、技術を教えてくれる人が周りにいなかったので失敗から学ぶしかなくて……。本当に大変でしたが、引き返す気にはなれなかった」と語る言葉に、有機農業に対する揺るぎない信念と情熱が垣間見えます。



現在、柑橘農家4軒と野菜農家2軒、さらに澤村さんが新規就農のサポートを行なった若手農家たちとともに地球と人に優しい農業を実践している澤村さんが、「有機野菜の良さをもっと広く知ってもらうために絶対にやりたい!」と長年温めてきたことが、今回の飲食店スタッフを対象にした収穫体験です。


「飲食のプロである料理人が、『一番おいしい』と思う調理法で提供した一皿をお客さんに食べてもらうことが、何よりのPRになると思います。今日はもぎたての新鮮なミニトマトを試食してもらい、新しい料理のイメージを膨らませてもらえたら嬉しいですね」と澤村さん。


江戸時代まで塩田だった場所に建つハウスを訪れると、中はつややかで生命力にあふれたミニトマトが鈴なり状態! 真っ赤に熟れ、見るからにおいしそうな一粒をもぎり、みなさんその場ですぐに味を確かめています。



参加者の声をご紹介します。


『青柳』


岩切 駿太さん(左)


「青柳にはSDGsに取り組むチームがあり、地産地消、食品ロスの観点からお客さまにより良い料理を提供する方法を模索したくて参加しました。澤村さんが作るトマトは本当にキラキラしていて、味も濃い。見ているだけで『何を作ろう?』とワクワクしてきました。今日うかがった生産者の熱い思いを、料理を通してお客さまに伝えていけるようにがんばります!」



『青柳』


金子 美古都さん(右)


「トマトとは思えないほどの甘さにビックリしました。有機野菜に対する関心の高まりを肌で感じていますし、こんなにおいしいトマトならぜひ使いたいです!」



『焼き鳥 マル忠(マルチュウ)』


吉村 忠晃さん。


「大のトマト好きでよく食べますが、こんなに味わいが濃いトマトは初めてでした。ハウスでは緑から黄色、真っ赤まで段階ごとに試食してみました。緑はえぐみがすごくてとても食べられない。それが、色が変わるにつれ甘味が増し、酸味もいい具合に変化するのがおもしろいですね。これだけで十分おいしいので、塩コショウもしないで焼きトマトとして甘みを引き出して提供したいです」



『焼肉 㐂常(きつね)』


川波 将也さん


「焼肉店なのでメニューのメインは肉ですが、そのインパクトに負けない野菜を求めて参加しました。澤村さんのミニトマトはトマトというよりフルーツ!めちゃくちゃおいしかったし、ぜひ使いたいです」



『どっこい商店』


浦本 泰志さん


八代出身です。全国的に有名な有機農家が地元で頑張っていると知ってバスツアーへの参加を決めました。
びっくりするほど甘味が深くて、味が濃い。食べた瞬間、『家族やお客さんにも食べさせたい!』と思うほどおいしかったです」



さらに収穫体験後は、規格外トマトを使った加工品や、地元の飲食店が提案する豆乳スープの試食などもあり、限られた時間の中で有機農産物の魅力にたっぷりと触れた参加者の皆さん。最後は澤村さんたちが丹精込めて育てた有機農産物の販売店でもあるファーマーズマーケット「宇城彩館」を視察しました。



参加者の声をご紹介します。



『まつり酒場 一球』


池田 健次郎さん


「規格外品を使ったジュース2種を飲み比べしました。こだわって作った農産品を一つも無駄にしない取り組みもすばらしいですし、味もサイコー。トマトジュースって今まであまり飲んだことありませんでしたが、これなら毎日飲みたいくらいです」



『焼き鳥 金た郎』


川上 光一さん


「澤村さんの情熱に触れ、有機農産品に興味を持ちました。今日はJASマーク付きの大根とトマトを買って帰り、まずは自分用で食べたいと思います。値段は少し高いですが、見た目のツヤと色、口にした時の濃厚な味わいに強い生命力を感じましたので、自然と手が伸びました。今後は積極的に選択したいと思います」



熊本県では、安全・安心でおいしい農畜産物を育むために欠かせない地下水と土を、50年、100年先の未来に引き継いでいくために、「地下水と土を育む農業」および「くまもとグリーン農業」の取り組みを行っています。ぜひ普段の食事でも有機農産物をはじめ、くまもとグリーン農業の農産物を買って、食べて、応援してください。