くまもとグリーン農業を支える人へのインタビュー「角心 拓也氏」
2026年01月16日
地域に眠っている資源で土づくりをして、
いい野菜をつくっていきたい
宇城市不知火町 「肥後あゆみの会」 角心拓也さん
Q.いつから有機農業に取り組んでいますか?
以前は飲食店をやっていましたが、2014年から1年間有機農法の研修を受けて就農、それ以来ずっと有機農業をやっています。現在は1haのほ場でトマト、ミニトマト、ズッキーニなどを栽培しています。試行錯誤しながらも、この10年間で生産量も販売額も増え続け、規模も拡大、人も雇えるようになって経営も上向きに成長できている思います。
Q.有機農業をしようと思ったきっかけは?
海外でいろいろな国の自然派の人と多く知り合って、環境に関する考え方などに影響を受けたことがそもそものきっかけです。それで農業をやるんだったら有機農業がいい、と考えて環境保全型農業と有機栽培・自然農業に取り組んでいる「肥後あゆみの会」で研修を受けて一から学びました。
Q.就農当初から順調に生産できましたか?
一つの作物がうまくいったら、別の作物では失敗という具合に、全てがうまくいくことは少ないのですがなんとか改善しながらやっています。一番難しいのは病害虫対策。有機農業は有機JASで認められる農薬は使いますが、速効性がなかったり、効かなかったりで、虫や病気が広がってしまうことがあって、それを止められない状況になることもあります。一般の化学合成農薬を使えばピタッと止まるはずですが、それを使ってしまうと有機の産物として売れない、という葛藤はありますね。農業の栽培技術の情報は皆さんオープンに出されていて、他の生産者さんと意見交換ができるので、情報を集めながらいろいろな技術にチャレンジしています。
Q.有機農業の魅力は何ですか?
農薬も肥料も限られた物しか使えないのですが、限られた物の中で、より良いものを作り出していくことは面白いです。有機質肥料は、だいたいこの辺にあるものでなんとかなるんですよ。畜産農家さんから出る牛糞、田んぼの稲ワラ、山の中の落ち葉とか、。その地域で集められる肥料を使って土づくりをして、野菜を育てるということはやりがいを感じます。自分の身近な地域でも手に入る有機質肥料を使う、持続可能性があるということは大きな魅力です。
Q.今後の目標は何ですか?
品質、食味は常に維持しなければいけないことです。しかし、ここ数年、異常気象などの影響もあって、有機栽培に限らず野菜の安定供給ができてないのが現状。まずは安定生産、安定供給することが今のテーマですね。そこをまずクリアすることが大事で、それからより品質を高めていくことが次のテーマだと思います。一般の野菜でも安定生産が難しい状況の中で「有機栽培でも安定生産できるということを見せつけてやりたい」そんな思いを持っています。
熊本はいろいろな資源がありますが、その資源を何でも適当に堆肥にすればいいということではなくて、作物に合わせた堆肥をつくる技術をみんなで確立していくことが大事だと思います。いい堆肥をみんなで使って、いい野菜を作っていければ、いい地域循環が生まれますよね。僕もそんな地域循環にこれからの課題として取り組んでいきたいと思います。















