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第8回生産宣言者インタビュー(JA阿蘇南部なす部会)

JA阿蘇南部なす部会 部会長 三森伸治さん

高森町は、安全でおいしい「ヒゴムラサキ」の名産地

三森さんの写真  JA阿蘇南部なす部会では、高冷地ならではの冷涼な気候を生かしたナスの栽培を行っています。中心となる品種は「ヒゴムラサキ」。熊本の伝統野菜「熊本赤ナス」を県の農業研究センターで品種改良したナスで、10年ほど前に阿蘇の高森町の特産品として導入しました。一般的なナスよりも長く太い果実で、果肉が柔らかく、アクが少ないのが特徴です。高森町は熊本県一の産地で、天敵昆虫等を使った、減農薬・減化学肥料栽培で品質の高いヒゴムラサキが生産されています。今回は、くまもとグリーン農業の生産宣言をされた、JA阿蘇南部なす部会の部会長・三森さんにお話を伺いました。

エコファーマーで丁寧に作られるヒゴムラサキ
JA阿蘇南部なす部会さんへのインタビュー動画のサムネイル

  現在、24名の生産者がいるJA阿蘇南部なす部会。三森さんは30アールのビニールハウスを持っており、10アールあたり14tものヒゴムラサキを収穫するそうです。「アクが少なくて種も少ないので、サラダなど生のまま食べることができるのが最大の特色です。後味にほんのり青りんごの味わいがあります。炒めても他の食材に色が移らないため、調理しやすいナスとして非常に喜ばれています。」できるだけ農薬を使わないように、天敵昆虫などを利用した害虫防除を心がけながら、1本1本丁寧に栽培されています。そのため、JA阿蘇南部なす部会は、くまもとグリーン農業が始まる前に、県からエコファーマーの認定を受けています。さらに三森さんは「消費者の方に安全性をより分かりやすく伝えるためにはどうすれば良いか」と考え、エコファーマーでくまもとグリーン農業の生産宣言をすることにしたそうです。

消費者と直接触れ合いながらブランド化を推進

ナスの栽培風景の写真  JA阿蘇南部なす部会は、県、町、JAと協力して「ヒゴムラサキブランド化研究会」という組織を作っています。ヒゴムラサキを高級ナスとしてブランド化し、産地の拡大や栽培農家の経営を安定させるため、様々な取り組みを行っています。その一つに、大手食品メーカーが企画する食の体験ツアーを一緒に行うというものがあるそうです。ツアーでは、福岡県や熊本市の消費者を高森町に招き、高森の野菜を紹介したり、収穫体験や調理体験を通してヒゴムラサキの魅力を伝えています。「体験ツアーは、安全な農産物作りに取り組んでいる姿を消費者に直接見てもらうことができます。私たちも、消費者を裏切らないような農産物を届けたいという思いで取り組んでいます。」

ヒゴムラサキを通じて発信するくまもとグリーン農業

箱詰めにされたナスの写真  ヒゴムラサキは収穫された後、それぞれの生産者によって、大きさや色、形やツヤによって等級ごとに分別され、箱に詰めて出荷されます。東京などの都市圏には、1本ずつ個別に包装したものを出荷しており、出荷量は年々増加しているそうです。また、近年では、熊本市の市場で仲卸業者へのPR活動を目的に、試食宣伝会なども開催しています。「まずは地元の買い手に味を知ってもらうことが大事。」と三森さんはおっしゃいます。
  今後の活動について、エコファーマーからさらに上のランクを目指して取り組んでいきたいとも語ってくれました。「くまもとグリーン農業を消費者の方にもっと知ってほしいですね。たくさんの方が生産・応援宣言をされていますので、県と協力しながらアピールの場を作り、知ってもらうための活動を行っていきたいです。」まずは私たちが美味しさを知り、ヒゴムラサキという名前を定着させていくことが、くまもとグリーン農業を広めるための大きな一歩になると思いました。

第7回生産宣言者インタビュー
第6回応援宣言者インタビュー